基本的に広告を制作する業界全般的に、夜型で活動することが多かったのですが、働き方改革等で、仕事の環境が一昔前と比べて、だいぶ変わったように感じます。
働き方の環境が変わるということは、依頼する際に対応内容にも変化がでてくることになるので、そのあたりをお話ししたいと思います。
ブラックな制作会社が減少傾向
グラフィック広告やWebサイト等、広告を扱う制作会社全般的に、締め切りが明確になっていることが多いので(雑誌やカタログ等は特に厳密です)、基本的には残業や徹夜が多く、かなりブラックな方に入る環境になると思います。
ただ、近年はさすがにそのような労働環境も難しいようで、残業時間が減少している会社も増えてきています。
※残業する場合は、何時以降は許可制等の取り組みをしていたり、コアタイム、フルフレックス制等、制作会社毎にそれぞれ独自の対応で展開しているようです。
制作会社の労働環境が大幅に変化
参考として、デジタル制作プロダクションでつくる業界団体のI.C.E.(Interactive Communication Experts)というところが発表したデータでも減少していることがわかりました。
2017年と2018年のデータになりますが、月の労働時間について調査した資料があります。
241時間以上の労働時間の割合が2017年だと「12.8%」だったのが、2018年になると「3.6%」まで大きく減少しています。
また、労働時間200時間以上として見た場合でも、2017年は42.5%で、2018年は33.6%にまで減っています。
一昔前では考えられないことですが、実際、労働環境をよりよく変えることでデザインの質もあがり、結果的にはとても良いことだと思います。
ちなみに、業界の転職率は、マイナビの「転職同行調査」によると、2019年は5.8%でここ数年微増の状態が続いているようです。
合わせて勤続年数は、3年未満が46.7%と結構高めかなと思います。
また転職理由については、下記の項目が、他の業種に比べて一番高い数字になっています。
・給与が低い
・会社の将来性や安定性の不安
・経営者の事業戦略や経営理念が会わない
事前に防げることは防ぐ
勤務時間が減少することで、実際問題、弊害も生じてきているのが実情かと思います。
急ぎの案件や急な変更、修正等、融通が利きにくくなり、失注や納期の遅れ、ミスが生じたまま印刷してしまう等の問題がでてくるケースがあります。
しかし、これは事前にしっかり校正確認や、スケジュール管理を行っていれば防げることですので、プラスに考えた方が良いかもしれません。
最近ではテレワークの需要が高まっていますが、この業界は基本パソコンがあれば、なんとでもなってしまうところもあるので、時間を有効的に使いながら、あらゆるツールを駆使して業務に取り組めるので、柔軟な対応のしやすさがあります。
連絡は取れるほうが何かとベター
あとは、制作会社によって、営業が在籍していたり、していなかったりしますので、進めやすさや、依頼したい内容に合わせて、業務時間内で確認すること等、必要になると思います。
営業がいない場合は、小さな制作会社ですと社長(制作を兼務していることが多い)、中規模になると、制作の企画や進行を受け持つ制作ディレクターとのやりとりになりますが、メインの担当者との連絡がいつでもつながるように、準備だけはしておいたほうがベターです。
実際に広告を制作するデザイナーや、コピーライターは、スポットで対応することもあったり、案件によっては毎回打合せに同席することもあります。
また、制作会社のスタンスによって直接連絡が取れる状態だったり、取れないこともあったりして、それぞれ異なりますので、細かなことですが、確認できる範囲でどのような対応を撮るのか、聞いておいたほうが安心かと思います。