キャラクターの活用について考える

大阪では2025年に大阪・関西万博が開催されます。
先駆けて発表された公式キャラクターの「ミャクミャク」は、見た目のユニークさもありインターネット上などで話題を集めています。

https://www.expo2025.or.jp/overview/character/より引用


独自のキャラクターを設定している企業も多く、明治の「カールおじさん」や不二家の「ペコちゃん」などがその代表例だと思います。
単なるマスコット以上の役割を担い、企業のイメージや価値観を象徴し、消費者に親しみやすい印象を与えます。
今まではTVCMから知名度が上がる事が多く、お菓子など子供向けの商品に多く起用されていたキャラクターですが、最近は様々な企業がキャラクターを取り入れています。
今回は、キャラクターの活用について考えてみたいと思います。

https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1830131.htmlより引用


https://www.fujiya-peko.co.jp/pekoroom/より引用


キャラクターのメリット

企業キャラクターは、単に可愛らしいビジュアルを提供するだけでなく、企業の価値観やメッセージを伝える重要なツールです。

親しみやすさの向上

キャラクターは、企業や製品に人間的な側面を与え、消費者との距離を縮めます。

記憶に残りやすい

視覚的に印象的なキャラクターは、企業名やロゴよりも消費者の記憶に残りやすく、印象に残りやすくします。

コミュニケーションの幅が広がる

キャラクターを通じて、より柔軟でクリエイティブなマーケティング活動が可能になります。


企業キャラクターの事例

・ホクト株式会社:きのこ組
「きのこ組」は株式会社ホクトのマスコットキャラクターです。
2002年9月に商品のきのこをキャラクター化してイメージソング「きのこの唄」をテレビCMで放映したことによって知名度が急上昇し、きのこ販売の売り上げを大きく上げました。

https://www.hokto-kinoko.co.jp/より引用


・サントリー:アンクルトリス
アンクルトリスは、サントリーのウイスキー「トリス」のマスコットキャラクターとして誕生しました。
昭和の時代にサラリーマンの代弁者として設定され、ウイスキー文化を広める重要な役割を果たしました。
このキャラクターは、庶民的でユーモラスなデザインが特徴で、新聞や雑誌、テレビCMなどで広く知られるようになりました。
時代を超えて愛されるアンクルトリスの人気は現代も続いており、SNSやラインスタンプでの展開も行われています。
アンクルトリスは、ウイスキーを楽しむ文化のシンボルとして、今もなお多くの人々に愛されています。

https://www.suntory.co.jp/whisky/torys/index.htmlより引用


・福助:ふくすけ
靴下やストッキングなどのメーカーで「福助」の企業キャラクター「ふくすけ」は、福助のロゴや商品パッケージ、プロモーション資材などに使用されており、企業のシンボルとして親しまれています。
笑顔が特徴的で親しみやすいデザインのふくすけは、福をもたらす縁起の良いキャラクターとして人気があり、グッズの販売もしています。

https://www.fukuske.co.jp/contents/profile.htmlより引用


NHK:どーもくん
NHK-BS放送開始10周年を記念してぬいぐるみのコマ撮り、ストップモーション・アニメーションによるイメージキャラクターとして1998年に誕生しました。子どもから大人まで幅広い年齢層に親しまれています。
NHKのさまざまな番組やイベント、プロモーションで活躍しており、グッズは海外でも人気となりました。

https://www.nhk.or.jp/domo/character/index.htmlより引用


・ヤンマー|ヤン坊マー坊
2024年1月30日、ヤンマーホールディングス株式会社は、ヤンマーグループ企業のマスコットキャラクター「ヤン坊マー坊」の新デザインを発表しました。
一般投票をグローバルで行い、3案の中から最も得票を集めたデザインのキャラクターが採用されました。
従来のコンセプトから「未来を担う若者の心を動かす」というテーマも加わり、若者にとっても身近なキャラクターとなることを目指し生まれ変わりました。

https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/ONB/24/yanmar0327/より引用


これらのキャラクターは、ただのマスコット以上の役割を果たしています。
消費者に愛され、記憶に残る存在となることで、企業のブランド価値を大きく高めていくと言えます。


企業キャラクター作りのポイント

魅力的なキャラクターを作るポイントについては、下記のようなことが言われています。

目的や用途の明確化

キャラクターを作る前に、その目的やどのように活用するかを明確にする事が大切です。
キャラクターがブランドメッセージの伝達、製品の紹介、イベントの顔など、どのような役割を担うのかを考えることが重要です。
目的に応じてキャラクターの性格やデザインを決定します。

企業イメージに合ったキャラクター作成

キャラクターは企業のイメージを象徴するものです。
企業の価値観、業界、ターゲットオーディエンスに適したデザインを選びましょう。
例えば、子ども向けの商品を扱う企業では明るく親しみやすいキャラクターが適しています。

独自性の確保と著作権の注意点

市場には多数の企業キャラクターが存在します。
類似したキャラクターを作ってしまわないよう、独自性を持たせることが重要です。
また、既存のキャラクターと似ていないか、著作権に違反していないかを確認しましょう。

キャラクターの魅力を引き出すためのストーリーテリング

キャラクターに背景やストーリーを持たせることで、より深い魅力を引き出すことができます。
キャラクターの生い立ち、性格、好きなものなどを考え、消費者が感情移入できるような物語を作りましょう。
これにより、キャラクターへの愛着が生まれ、ブランドへのロイヤルティが高まります。


これらのポイントを押さえ、効果的にキャラクターを作り上げることで、ブランドの魅力を高め、消費者との強い絆を築くことができると言えます。


キャラクターを活用した展開

様々なプラットフォームで公式キャラクターを活用した効果的な展開について考えてみました。

  • SNSプロモーションの活用
    公式キャラクターを用いたSNSキャンペーンや投稿は、ユーザーとのエンゲージメントを高める効果的な手段です。
    キャラクターがSNSで独自の声を持ち、フォロワーと直接やり取りすることで、ブランドに親しみやすさと人間味を与えることができます。
  • イベントやキャンペーンでの展開
    公式キャラクターをイベントやプロモーションキャンペーンに登場させることで、参加者や顧客に深い印象を与える事ができます。
  • メディアとの連携
    テレビCM、ウェブ広告、印刷物など、さまざまなメディアを通じてキャラクターを登場させることで、ブランドの認知度を高めることができます。特に視覚的なインパクトのあるキャラクターは、広告やプロモーション資材で効果的に使用できます。
  • グッズ展開
    キャラクターを用いたグッズ製作は、新たな収益源ともなり得ます。
    LINEスタンプを使用したり、キャラクターグッズを持つことで、消費者は日常の中でブランドを感じることができ、愛着心の向上につながります。

企業キャラクターの将来性

キャラクターの活用は今後も進化し続け、新たなビジネスチャンスを生み出す可能性があります。

新事業展開の可能性

キャラクターの人気が高まれば、それを中心とした新事業の展開が可能になります。
例えば、キャラクターグッズの販売、コラボレーション商品の開発、キャラクターをフィーチャーしたイベントの開催など、多岐にわたるビジネスチャンスが生まれます。


継続的なブランド価値の向上

キャラクターを活用したマーケティングは、一過性のものではなく、長期的なブランド戦略の一部として機能します。
キャラクターを通じてブランドの物語を継続的に伝え、消費者との関係を深化させることで、ブランド価値を継続的に向上させることができます。
消費者との長期的な関係の構築は、ブランドの持続可能な成長を支える重要な要素です。


今回はキャラクターの活用について考えてみました。
多くのプラットフォームがある現代では、さまざまなアイデアや組み合わせによって、キャラクターを活用した楽しいアプローチが可能であると感じました。