デザインセンスは誰でも磨ける?

「デザインセンスが必要です」と耳にする機会がよくあります。
私も仕事をしている中で、「もっとデザインセンスがあれば・・」と感じることがたびたびあります。
デザインセンスについて、「生まれ持った才能だ」と思っている方も多いのではないでしょうか。

実は、デザインセンスは後天的に身に付けられるスキルだと言われています。
今回は具体的なデザインセンスの磨き方について、考えてみたいと思います。


デザインとは何か?芸術との違い

デザインと芸術は似ているようで、目的が大きく異なります。

デザインと芸術の違い

芸術は、個々の感性や内面を表現することが目的です。
アート作品を見ると、制作者の意図や感情が色濃く反映されていることが多いです。
一方で、デザインは「誰かに何かを伝える」ために作られるものです。
広告やWebデザイン、パッケージデザインなど、どれも特定のターゲットに対してメッセージを効果的に伝えるために設計されています。


デザインにはターゲットがいる

デザインを考える際には、「誰に向けて作っているのか」という視点が非常に重要です。
ターゲットが曖昧だと、デザインの方向性もぼんやりしてしまいます。
「このデザインを誰が見るのか?」を常に意識することが大切で、ターゲットが明確にして、どんなデザインにすればいいのか考えます。


デザインには普遍的な法則がある

デザインには、色彩の使い方やレイアウトのバランスなど、一定の法則があります。
この法則を知ることが、デザインを理解する第一歩になります。


デザインセンスの正体とは?知識と経験がカギ

「デザインセンス」と聞くと、直感的で才能が必要なものと思われがちです。
しかし、実際には知識と経験が大きな役割を果たしていると言われています。

経験と知識の積み重ねがセンスを作る

デザインセンスと聞くと、天性の感覚のように捉えられることが多いですが、センスとは「知識」と「経験」の積み重ねによって作られると言われています。

たとえば、音楽においてさまざまなジャンルの曲を聴き続けることで音楽センスが磨かれるように、デザインも同様です。
日常生活の中で多くのデザインに触れ、分析することで、自然とデザインセンスが培われていきます。


デザインセンスを磨く5つのステップ

① 様々なデザインに触れる:インプットの重要性

デザインセンスを磨くには、まず「インプット」が重要です。
日常の中で意識的に広告やパッケージ、Webサイトのデザインに目を向けるようにすることが大切で、オンラインのデザインギャラリーやPinterestなども便利ですし、街中にある広告や店舗デザインも良い教材になります。


② 自分の感性を見直す:自己分析で個性を活かす

自分の感性を見つめ直すことも大切です。
「自分はどんなデザインが好きなのか」「なぜそのデザインが魅力的だと感じるのか」といったことを意識するようにします。
自己分析を通じて、自分のデザインの好みや癖を理解し、自分の感性を知ることが、デザインセンスを磨くために重要だと言われています。


③ ターゲットを考える:ターゲット視点を持つことの大切さ

デザインを考える上で欠かせないのが「ターゲット」の存在です。
デザインは常に誰かに向けて作られるもので、その「誰か」をしっかりイメージすることが必要です。
クライアントとの打ち合わせでも、「このデザインはどのユーザー層に向けているのか?」をしっかり確認することが重要です。


④ あえて何も考えない:フレッシュなアイデアを生むための手法

デザインの作業を進めていく中で、時にはあえて何も考えずに手を動かしてみることも効果的だと言われています。
頭で理論を考えすぎると煮詰まることがあるので、そんな時はとにかく自由にデザインを試してみることが大切で、無意識の作業が、意外な発見や斬新なアイデアにつながることも少なくありません。


⑤ デザイナーの思考法を学ぶ:成功者の視点を参考に

成功しているデザイナーの思考法を学ぶことも重要です。
作品やインタビュー、発信などを通じてその考え方に触れ、考え方を自分の仕事に取り入れることで、自分自身の視点も広がると思います。


インプット・アウトプットのサイクルを作る

デザインセンスを磨くには、「インプット」と「アウトプット」のバランスが非常に重要です。
いくら多くのデザインを学んでも、実際に手を動かしてデザインを作らなければ、センスは磨かれません。

インプットしたらすぐにアウトプットし、作った作品を振り返って分析する。
この「インプット→アウトプット→分析→改善」のサイクルを繰り返すことが、デザインセンスを磨くカギだと言われています。


デザインセンスは生まれつきの才能ではなく、後天的に身につけられるスキルです。
コツコツとインプットをアウトプットを続け、経験と知識を積み重ねることがセンスを磨くための道です。
何より継続が大切だと思います。楽しみながら進んでいきたいものです。


参考記事
・https://mitekaku.com/rd/journal/195