PASTORフォーミュラとは?売れるセールスレターの型を徹底解説

ネットで商品やサービスを販売する際に、重要となるのが“セールスレター”です。とはいえ、

  • どんな構成で書けばいいかわからない
  • 文章力に自信がない
  • いろいろ試したけどイマイチ成果が出ない

とお悩みの方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、誰でも書きやすい「セールスレターの型」として有名な「PASTOR(パスター)フォーミュラ」についてまとめてみました。
「商品を売りたいけれど押し売りっぽくなりたくない」「お客様に“買いたい”と思ってもらえる文章を書きたい」という方は、ぜひ参考にしていただけたらと思います。


セールスレターとは、商品やサービスを販売するための手紙や文章のことで、アメリカで通信販売が盛んだった時代に、カタログやダイレクトメールで商品を紹介する手段として発達し、現在ではインターネット上の“長文の販売ページ”として利用されることが多くなっています。

ポイントは、単に商品やサービスの特徴・メリットを羅列するのではなく、「お客様の悩みに寄り添い、どんなベネフィットが得られるのかを具体的に提示する」ことです。
しかし初心者がいきなりこれをやろうとすると、どう書いていいか分からずにつまずいてしまいがちだと言われています。


「PASTORフォーミュラ」とは?

そんなセールスレターを書くときに役立つのが、アメリカの有名コピーライターであるRay Edwards(レイ・エドワーズ)が提唱している「PASTORフォーミュラ」です。これは

  1. 読み手の気持ちや状況に寄り添い
  2. 自分や他者の体験談・解決策を提示し
  3. 自然な流れで商品やサービスを紹介する

という、一連のプロセスを6ステップでまとめた文章の型です。

もともと英語の“PASTOR”には「羊飼い」という意味があり、コピーライター自身がお客様を導いていく“案内人”のような存在になるイメージで、読む人(迷える羊)を理想の場所へ連れていくためのフレームワークと考えてください。


P:Problem(問題) / Person(人物) / Pain(痛み)

まずは、お客様の悩みや問題を明確にし、そこに寄り添います。
「こんなことで困っていませんか?」「あなたはこういう状況ではありませんか?」という形で、読者に対して“自分ごと”として興味を持ってもらうのがポイントです。
また、「このセールスレターはあなたのために書かれている」と認識してもらうため、お客様の人物像(Person)や現在抱えている不安・痛み(Pain)をしっかり言語化します。


A:Aspiration(憧れ、共感) / Amplify(増幅)

次に、「自分も同じ悩みを抱えていた」「その痛みはよくわかる」という形で共感を示します。ここではただ不安をあおるのではなく、

  • 「実は私もまったく同じ問題で悩んでいました」
  • 「まわりにも同じように困っている人がたくさんいました」

というように、悩みを共有し“そこから抜け出したい”という気持ちを膨らませることが重要です(Amplify)。


S:Story(物語) / Solution(解決策) / System(システム)

ここでは、

  • あなた自身の体験談(Story)
  • 実際の解決策やシステム(Solution / System)

を提示します。
「過去にはこういう失敗があったが、ある方法を試したら問題が改善した」「ある人(または自分)が開発したシステムやノウハウで大きく変わった」など、具体的な解決プロセスを語り、またストーリー形式で書くと読み手も自分事として想像しやすくなります。


T:Testimony(証言) / Transformation(変身)

続いて、第三者の証言を提示します。
「私も成功したけれど、他の人も同じやり方で成果が出ました」という具体的なエピソードを紹介すると、信頼感が一気に高まり、ここで“Before → After”の変化(Transformation)を見せるのも効果的で、どのように悩みや課題が解消し、どんな未来(ベネフィット)が手に入るのかを示します。


O:Offer(オファー)

ここで初めて商品やサービスのオファーを行います。
「あなたも同じように悩みを解決してみませんか?」「今回ご紹介した方法・ノウハウを手に入れませんか?」という形で自然に商品を提示するのがコツです。
この時点までに、読者は自分の悩みや痛みをはっきり認識し、あなたへの共感や信頼感を高めているので、その状態で商品をオファーするからこそ、「買ってみたい」と思ってもらいやすくなると言われています。


R:Response(行動喚起)

最後は“行動”を喚起します。

  • 「残り〇名限定です」
  • 「今だけ〇〇の特典がつきます」
  • 「このチャンスを逃すと損をする可能性があります」

読者に「今買わないといけない理由」を示すことで、具体的な行動へと後押しします。


ダメな例:「PAS」フォーミュラとの違い

よくあるのが、「PAS」だけで終わってしまうパターンです。

  • P:Problem(問題)
  • A:Agitate(不安をあおる)
  • S:Solution(解決策を提示)

一見すると似ていますが、「PAS」では“お客様が置かれた状況の解決策”を出すだけで、共感・信頼・第三者の証言などが不足しがちです。
その結果、「不安をあおってから商品を売り込む」印象が強くなり、お客様が身構えてしまう可能性があります。

一方で「PASTOR」では、

  1. 読者の悩みを明確にする(P)
  2. 共感しつつ憧れをふくらませる(A)
  3. 自分のストーリーや解決策を提示(S)
  4. 第三者の証言を加え信頼性を高める(T)
  5. 商品を提示(O)
  6. 行動を後押しする(R)

という流れを踏むため、「押し売り」感が出にくく、自然に「私も同じように解決したい」という気持ちを呼び起こせると言われています。


PASTORフォーミュラの魅力は、お客様と一緒にゴールへ向かうイメージでセールスレターを書けることです。
自分もかつて同じように悩んでいたからこそ、

  • その問題を解決できる確かな手段がある
  • 既に多くの人が成果を出している
  • 今度はあなたも悩みを解消できます

というメッセージが信憑性を持ち、相手に伝わりやすくなります。

もし、セールスレターがなかなか書けずに行き詰まっている方は、ご紹介した6つのステップを意識してみてください。